5年から6年に上がるタイミングで、急に国語の偏差値が下がってしまう人がいます。
そういった方々は「5年生までは普通に取れていたのに、いったい何があったのか?」と疑問に思い、またさぞやお悩みの事と思います。
時期的にも「この夏になんとか!」とお思いでしょうが、暗記物などと違って、「読解問題」などは根性で量をこなすだけでは限界があります。(というか、ほとんど効果の出ない事の方が多いです。)
6年生は秋から過去問などに入って、より一層合格へ向けて詰めていきたい時期に入ります。
その前に手遅れにならないためにも、是非ともその原因と対策を考えておきましょう。
6年から急に下がってしまった原因は?
本文が長くなり、問題の量が増えた。
6年生になると急に本文が長くなったり、時間内に解かなくてはならない問題が増えたりする事があります。
5年生まではキチンと自分の力を発揮できたのに、そもそもその力を発揮する前に試験時間が終了してしまう、つまり時間不足になってしまうパターンです。
じっくり時間をかけて解き直すと、5年生の時のように良い点数が取れるので、「時間さえあれば…」と、とても悔しいところです。
そもそも取れない問題が出てきた。
問題自体が難しくなり、ちょっと解けないようなものが出てくるようになる事もあります。
調べてみると、正答率がかなり低い問題です。
ただ正答率がとても低い問題はたとえ解けなかったとしても、そんなに偏差値の下がる原因にはならないはずです。
ご存知の通り、偏差値とは全体の中での位置なので…。
という事はこの場合、成績が下がってしまったのは、その問題が解けない事ではなく、その問題が出てくる事により、取るべき問題が取れなくなってしまった事にあります。
本文で自分の知らない内容が出てくるようになった。
入試を考えてでしょうが、6年生位から自分の知識の範囲外(知らないもの)が本文の内容に出てくるようになる事があります。
いわゆる普通の小学生はあまり触れる事はない、大人の文章という感じです。
物語文であれば大人が主人公で、その心情がポイントになったり、説明的文章であれば哲学など、日常生活では普通触れないようなものが出てきてみたり…。
そういった時に、もうお手上げみたいな気持ちになってしまい、解けなくなってしまったりする事があります。
その対策は?
このように6年生になると、ちょっと今までとは違ったレベルのものが出されてくる可能性があります。
しかし、ここで考えて欲しいのは、他の生徒さんにとっても、それは同じ条件だという事です。
つまり、先ほども書きましたが、偏差値というのは全体の中での位置、相対的なものなので、自分に点数が取れないのなら、他の生徒(特に自分より出来なかった生徒)も同じように取れなくなり、偏差値はあまり変わらないはずなのです。
それなのに自分だけが急に偏差値が下がってしまったというのは、何かあるはずだと考えた方が良さそうです。
それは簡単に言ってしまえば、「正しい解き方」をしているかどうか、の違いです。
正しい解き方と言いますが、大きく2つあります。
正しい本文の読み方、問題の解き方
自己流のやり方でも本文が短かったり、問題が少なかったりすれば、解けてしまったりします。
どんな解き方をしていても、同じ点数が取れてしまったりした訳です。
ところが6年生になると、それでは時間がかかってしまい、作問側の想定時間内で終わらせる事が出来なくなってきてしまいます。
よく見かけるのは、「いきなり選択肢を一つ一つじっくりと読んで、迷っているうちにどんどん時間が過ぎていく…」みたいなパターンです。
他にもいくつかありますが、試験は制限時間があるので、そういう感じではだんだん厳しくなってきてしまいます。
また本文で知らない内容が出てきたとしても、正しい読み方が出来ていれば、文章中にある情報を使って内容を理解する事が出来ます。
逆にもしそうでなければ、いつまでも経っても自分のレベル以上の内容の文章が読めるようになりません。
このように、勉強していく時に「とにかく読んで解いて…」と単に量をこなすだけではなく、「正しい読み方をしているか、解き方をしているか」の方も考えてみる必要があります。
正しい時間の使い方
正しい解き方をすれば、大分速く問題を処理出来るようになりますが、それでも全問完璧に得点出来る訳ではありませんし、その必要もありません。
それは入試の合格点を見てもらっても、お分かりになる事と思います。
先程、6年生になると難しい問題が出るようになると書きましたが、点数が悪くなってしまったのは、他の子が取れない問題を取れないからではありません。
他の子が取れている問題を自分が取れていないので、負けてしまっているという訳です。
よく見かけるのは、「問題を頭から順番に解いていって途中で時間切れ」みたいなパターンです。
もしかしたら、時間不足で見ていなかった問題の中にものすごく易しい問題があったかもしれません。
解けないものなら仕方ありませんが、解けるものを解かなければ、当然点数はかなり悪くなります。
まずは、例えば大問が2つあるようなタイプの試験ならば、「キチンと時間を2等分して、その割り当てられた時間の中で解きやすいものから処理してしまう」というような解き方をする事から始めてみる事をお勧めします。
このように正しい時間配分、問題を解く順番など、つまり正しい時間の使い方は、非常に点数に直結してきます。
6年生になると、これが出来ていない生徒は、だんだんと厳しくなってきてしまいます。
まとめ
一番大切な時期である6年生になり、急に成績が下がってしまった場合、とても焦ったり不安になったりするかもしれません。
しかし、ただ悩むだけでは辛いだけですし、解決もしませんので、そういう時には是非とも原因と対策を考えて、冷静に対処していって頂きたいと思います。
コメント