前回の国語に続いて、今回は社会の模試の復習について書いてみたいと思います。
やはり結構見かける良くない例がいくつかあります。
まずはそれから見ていきましょう。
良くない例
全くやらない。
国語ほどではないですが、社会でもほとんど復習をやらない人がいます。
特に範囲が決まっている試験で、もう次の試験に出ない範囲だったりすると、どうもモチベーションに繋がらないのか、または今やっている事で手一杯で余裕がないのか、ほとんどやらない人がいます。
気になった問題をチラッと見るだけみたいなのも、ほとんどやってないのと同じ事です。
もちろん非常にもったいないですし、キチンとやっている人との差は時間が経てば経つほど、開いていってしまうでしょう。
単純に全部解き直して丸つけをするだけ。
これも結構見かけます。
最初の問題から全部解き直して、丸つけをして終わりです。要はテストと同じ事をもう一度繰り返して、丸つけをするという訳です。
せっかくテストで問題を解いたのに、もう一回同じ事をやるのは時間がもったいないです。その時間はもっと他の役に立つ事に使えます。
(時間が足りなくてキチンと解けなかった問題は別です。しっかりもう一度解いた方が良いです。)
これの問題点は、時間がもったいないだけではありません。何となく勉強した気になってしまう所です。
でも、この場合勉強になっているのは、答えを見ている(また記入している)時間だけです。まだ問題と答えを見るだけの方が(もちろん出来れば解説も・・・)マシです。
枝葉の問題(知識)を丸暗記しようとする。
これは真面目に一生懸命やっている人に、たまに見受けられます。
勉強すべき所、覚えておくべき所が間違っているパターンです。
言い換えると、大事な所、基本的な必ず知っておかなければならない所をしっかり復習しないで、あまり重要でない、今後あまり出ないであろう所に、時間と労力を割いてしまっているやり方です。
例えば4択の選択問題があったとします。で、間違えた問題が聞いた事もないような、あまり知られていないような内容だったとしましょう。その時に・・・
「あー、知らなかった。こんな難しいのが出るのか。これは覚えとかないと。テキストになかったけど、この際このハイレベルな知識を頭に入れておこう。」
みたいな感じで、頑張って勉強します。
ただ残りの3択の文章が絶対に知っておかなければならない重要な内容で(基本知識があれば間違いに気づく文章で)、消去法で解ける問題だったらどうでしょうか。結構このパターンの問題はあります。
4択全ての内容を復習していればまだ良いのですが、もし正解の文章だけ見るみたいなやり方だった場合、あまり意味のない勉強をしている事になってしまいます。
もちろん大切な所をしっかりと勉強して、ついでに頭に入れておくくらいであれば良いのですが、キチンと強弱をつけてやらないと効率の悪いやり方になってしまいます。
ではどんな風にテストの復習をするのが良いのかという事で、国語の時と同様に3段階のレベルに分けて、話したいと思います。
【ホップ】もう一度一通り目を通して、基本的な(重要な)所を頭に入れ直す。
まずはもう一度問題を見直して、間違えた問題や偶然当たったような問題を復習して、覚え直していきます。出来ればキチンとノートなんかに書いて、まとめていった方が良いです。
この時大切なのは、基本的な知識を優先するという事です。
基本的とは「あー、授業でやったんだけど、勉強したんだけど忘れてた。」とか、少なくても「テキストに出ているような知識」です。特にテキストで太字だったり、先生が強調したりしたものは要注意です。
基本的かどうか分かるためには、もう一度教材を開いて調べないとならないですが、これが良い勉強になります。(家庭教師などがついている場合は教えてくれますが…。)
要は答えを見るだけ、写すだけみたいな勉強は、あまり良くないという事です。(もちろん全くやらないよりは良いのですが…。)
少なくとも、この第一段階(ホップ)まではやる事をお勧めします。せっかく時間と労力をかけて、頑張ってテストを受けてきたのですから…。
【ステップ】周辺知識、セット知識まで確認しておく。
確実に力をつけたいならば、是非ここまでやるのが良いですよ、という段階です。
これは間違えたものだけでなく、その知識とセットになっているものまで、確認しておくという勉強法です。
例えば「吉野すぎ」が答えられなかった場合、それを覚え直すのが第一段階(ホップ)ですが、さらに天然の三大美林の残り2つも、さらに人工の三大美林まで、覚え直しておくという事です。
小麦の自給率を忘れていたら、他の自給率、大豆、果物、肉類、野菜、米、全体など、覚えておかなくてはならないものはセットで復習しておくという事です。
もちろんテキストを開いて、その周辺を復習する形になります。
こういう風に勉強していくと、間違えた所が何倍にも生きてきますし、大事な部分というのは繰り返し出てくるので、確実に点数アップにつながっていきます。また、重要なポイントが分かってくるようになってきます。
模試だけでなく、今後過去問など解くような時にも、このようにやっていくのが一番力がつく良いやり方です。
【ジャンプ】弱点を見つけて強化していく。
さらに可能ならば、ここまで出来れば言う事なしの段階です。
それはテストの内容を勉強するだけでなく、そこから自分の弱い所を見つけて強化していく勉強につなげていく、と言う事です。
「なすのとれ高」(都道府県)を忘れていた場合、同じ促成栽培のグループと言う事で、例えばピーマンなんかもセットで覚え直しておくというお話はしましたが、そこで…
「統計が弱いな。もう一度何日かかけて、そこを勉強し直していこう。」
みたいな感じで、勉強の計画につなげていく事です。
「源氏物語」(紫式部)が答えられなかった時、それをキチンと覚えるのが【ホップ】、その時に清少納言、出来れば他の平安時代の作家まで確認しておくのが【ステップ】、さらにそこから歴史の文化の分野に弱点があると思ったら、それを勉強し直していくのが【ジャンプ】みたいなイメージです。
特に入試直前期などは、このように弱点を見つけて、潰していく方向をお勧めします。
まとめ
国語とはまた別の意味で、社会のテストの復習は物凄く役に立ちます。
比較的知識の占める割合が高めですし(もちろん知識だけではダメですが)、やるべき事を正しく積み重ねていければ、グングン確実に力がついていきます。まさに「努力は裏切らない。」という結果になります。
ただ逆にあまり良くないやり方を続けていますと、「何回やっても同じのを間違える。」「いつまでも苦手な部分が直らない」・・・みたいな感じで、進歩していかない分だけ、差をつけられてしまいがちな科目とも言えます。
是非とも、毎回毎回の試験を正しく、最大限に活用して、社会を得意科目にしていって頂きたいと思います。
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